▼▼▼ 目次 ▼▼▼ | ||
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★SYNCROOMとは★ | ★参加するための準備★ | ★参加する流れ★ |
★参加する部屋を選ぶ★ | ★音量のバランス調整★ | |
★遅延のチューニング★ | 個別チューニング(Win) | 個別チューニング(Mac) |
☆BEHRINGERの情報☆ |
まず、パソコンが必要です。WindowsでもMacでも構いません。
ただし、後述するネット回線の問題で、有線LANの口があるものが望ましいです。
Windowsであれば、Windows10が動作して、メモリが4GB以上搭載されていれば問題ないです。
次にネット回線です。光回線/有線LAN/IPv6の三点セットが望ましいです。
光回線、についてはご自宅のネット契約に関わるものなので、なかなか難しいかと思いますが、今後の通信機器の増加を考えると、これを期に契約変更しても良いのかも。
そう思わせるほどSYNCROOMは楽しいです。
有線LAN、についてですが、ご自宅のネット契約が光回線でインターネットと高速でつながっていても、
ルーターとPCの間の通信が遅いと意味がありません。
Wi-Fi対応のルーターはいろいろ機種が出ていて、「高速」を謳っているものもあるのですが、
あくまでも下り(PCから見てダウンロード)を重視したものが多いです。
SYNCROOMで重要なのは、上り(PCから見てアップロード)です。
Wi-Fiルーターのスペックを見ても、上りで100Mbps以上を実現している機器はほとんどありません。
せいぜい50Mbps前後です。
方や有線LANの場合、LANケーブルの仕様にもよりますが、
上り下りとも、CAT5eで1,000Mbps、CAT6で10,000Mbpsの通信が可能です。まぁ、桁が全然違いますよね。
実測していないので、実際にSYNCROOMを使用している際に、どこまで帯域が必要かは解らないのですが、
概ね100Mbps程度は必要だと思われます。よって、Wi-Fiだと遅延が発生する可能性が高くなります。
IPv6、については、回線契約時の資料やお使いのルーターのマニュアルを参照下さい。
ここ10数年の間に契約を行った場合、基本的にはIPv6が有効になっているはずです。
PC側でも特に設定を変更していなければ、最初から有効になっているのが普通です。
自分のIPv6が有効になっている場合、IPv4の相手とはIPv4で、IPv6の相手とはIPv6で通信することになります。
なお、IPv6は従来のIPv4に変わる、高速通信の規格だと思って下さい。
そして、オーディオインタフェースです。
簡単に言うと、マイクや楽器から出る音をパソコンに入力するための機器です。
大抵のパソコンには、ヘッドフォン端子やマイク端子、LINE-INなどが搭載されていますが、
SYNCROOMではほとんど使い物になりません。
何故なら、SYNCROOMでは参加者同士の音を高音質で、遅延無く、高速で相互通信させるために、
Windows環境では「ASIO (Audio Stream Input Output) 」という規格の通信を利用しており、
この規格に対応している入出力機器とドライバーが必要となるためです。
ASIOは Steinberg 社の提唱するオーディオ入出力の規格です。
そのため、Steinberg社が販売しているオーディオインタフェースの相性が一番良いです。
今から機材を買う方はSteinberg社のUR12やUR22mkIIなどが比較的お勧めです。
なお、マルチエフェクタのUSB出力、小型ミキサーのUSB出力でも代用出来ます。
Mac環境ではCore Audioという規格が使用されます。どうもWindows上のASIOよりも、
MacOS上のCoreAudioの方が遅延耐性があるようで、MacOSの場合、40ms前後でもあまり遅延を感じません。
ちなみに、私自身は、Windows10でBEHRINGER XENYX 302USBというUSB対応の小型ミキサーを使っています。
かなり昔に発表された機器ですが、ASIOに対応しているので、全く問題なく使えています。
なお、Windows10でも公式ドライバーが利用できることが判明し、より快適になりました。
詳しくはこのページの後半を参照下さい。
楽器、については説明は不要ですかね。皆さんがセッションに参加するための機材を準備して下さい。
オーディオインタフェースに接続するケーブルも必要です。
最後に心得です。実は、これが一番必要だったりする。。。
一般的にライブハウス等で行われているセッション同様、ネットワーク越しに参加しているメンバーは人間です。
参加者同士、お互いをリスペクトし、思いやりを持って接するべきだと考えます。
そのため、部屋に入った際にはチャットで挨拶する、ある程度の雑談は構いませんが、曲目や演奏内容とは関係無い
プライベートなことを根掘り葉掘り聞かない(出会い系じゃないんだからw)、
参加者の遅延やトラブルの解消には積極的に情報提供する、などの節度を持った行動が求められます。
また、参加する際に「マイク無し&チャットでも無言、の状態で楽器演奏だけ行う」という行動も可能ですが、
スムーズな曲決定や参加メンバの趣味嗜好の共通点を探す、という観点から、
積極的なコミュニケーションが求められます。
楽器演奏者の場合、マイクは必須ではありません。入力が遅くても全然構わないので、
チャットでどんどん喋るようにして、参加者同士の交流を深めましょう。
とはいえ、最初は誰もが初心者なので、気軽にセッションに参加して、いろいろ経験してみるのが良いと思いますよ。
テストルームでの確認が終わったら、ルーム一覧を眺めて、参加出来そうな部屋を見つけます。
その際に目安となるのが部屋名やコメント、タグなどです。
色々なキーワードが出てきているので、以下を参考にしてみて下さい。
部屋に入ると、右側にAとBが表示されます。
A、Bについても、最初はゲージの8分目に合わせます。その状態で自分の音が大きい場合、
@ではなく、Aのスライダを下げて、自分に聞こえる自分の音量だけを下げます。
相手の音が大きいと感じた場合、Bのスライダを下げて、自分に聞こえる相手の音量を下げます。
これで、他の参加者とのバランスを調整出来ます。
なお、全体的に音が大きい場合には、左下の「マスターアウト」を下げるか、
オーデイオインタフェース側のヘッドフォン出力を下げましょう。
現時点の個人的な感覚では、Windows環境で30ms以下、Mac環境では40ms以下で
遅延の無いセッションが可能なようです。
遅延を解消するポイントはいくつかありますので、以下を参考に可能な範囲で調整してみてください。
[Windows環境の設定画面]
[コントロールパネル-Steinbergの場合]
[コントロールパネル-BEHRINGERの場合]
[Mac環境の設定画面]
上記の調整を行い、メイン画面で「詳細表示」をクリックした際の遅延の数字が↑↓とも、
30ms以下になれば支障はありません。25ms以下であれば優秀です。
ただし、この数値は「該当の相手との通信速度」になるので、自分の環境がいくら高速でも、
相手が遅い場合は相手の速度に引っ張られます。ご注意下さい。
また、自分のネット回線にて「IPv6」を有効にしている場合で、相手も「IPv6」が有効の場合、
[IPv6]が表示されます。
表示された相手との通信は、表示されない参加者と比べて遅延が少ないはずです。
このASIO4ALLなるドライバーですが、
簡単に言うと「ASIOドライバーが提供されていないオーディオインターフェイスをASIO対応にできるソフト」です。
詳しくは説明しませんが、BEHRINGERが提供している公式ドライバーでは無いため、
SYNCROOMで使用すると、光回線+有線LANでも40ms前後の遅延が発生します。
かくいう私の最初は「ASIO4ALL」を使っていたのですが、SYNCROOMに傾倒していくにつれて、
遅延が気になってきてしまいました。
また、他の遅延が少ない方にご迷惑をかけていることに心苦しく思い、いろいろ試行錯誤をしてました。
そんな状況を一変する解決策が判明したので、以下に記載していきます。
使用条件等もありますので、ご自分の環境を確認し、作業してみてください。
失敗しても全部アンインストールしてASIO4ALLを入れ直せば、最悪でも最初の状態には戻りますので、ご安心をw
2.インストールの前準備
次に、インストールの前準備ですが、既にASIO4ALLをインストールしている方は、
アンインストールして下さい。複数のドライバーが混在すると、
正常に動作しない場合があります。
また、インストール時には途中で「ここでオーディオインタフェースを繋いでね」という指示が出るので、
いったんUSBから機器を抜いておいて下さい。
3.インストールの実行
ASIO4ALLのアンインストール、機器の引き抜き、OSの再起動が完了したら、インストールを開始します。
ダウンロードしたzipファイルを展開し、Setup.exeを実行します。
最初のダイアログの言語選択画面では、「日本語」を選びましょう。
ただし、インストールした後に表示される各種のオプション画面は英語なのでご注意下さい。
次のダイアログで「USB-AUDIOインストール」のアイコン部分をクリックし、しばらく待ちましょう。
インストール画面の途中でUSB機器を接続して下さい、という画面が出たら、機器を接続します。
これでインストールが完了しました。OSを再起動しましょう。
4.SYNCROOMの設定
いよいよ、SYNCROOMを起動します。
起動後の初期画面の左下にある[設定]をクリックし、表示されるダイアログで、
オーディオデバイスのところが、[ASIO][BEHRINGER USB AUDIO][44100Hz]になっていることを確認します。
[48000Hz]になっている場合、[44100Hz]に変更した方が、他の方との通信が安定するようです。
設定ダイアログの左側にある[コントロールパネル]をクリックします。
表示されたダイアログの[USB]のタブで、
Deviceが[BEHRINGER USB AUDIO]、Output/Inputの両方にチェックが入っていることを確認します。
次に[ASIO]のタブを選択し、System performanceを「Highspeed」に変更しましょう。
下部の表示が2ms-6msくらいになれば成功です。
導入、設定は以上となります。これで、30ms以下の遅延で快適な演奏が出来るはずです。
[ヘッドフォンの接続について]
公式のドライバーを使用した場合、PC上のオーディオ出力設定が【USB AUDIO固定】になります。
これは、PC上で発生した音は全てUSB経由でオーディオインターフェース側に出力されることを意味します。
そのため、PC側のスピーカーやヘッドフォン端子には音が来なくなります(もちろん、USB接続を外せば戻ります)。
よって、SYNCROOMを使用する際のモニタリングはオーディオインタフェース側で行うことになります。
具体的には、オーディオインタフェース側のヘッドフォン端子で、SYNCROOMのすべての音を聞くことになります。
[機器の接続方法について]
以下、「XENYX 302USB」を例に接続方法を記載します。
まずはマイク、楽器の接続です。
次に機器の設定です。XENYX 302USBの場合、色々なボタンがありますが、以下の設定で正常動作出来ています。
[自分の音がダブって聞こえる場合]
SYNCROOMの設定で、[入力のモニタリング]という項目があります。
通常は、「遅延あり」に設定するのが良いとされていますが、
自分が出力した音とSYNCROOMから返ってくる音がダブって聞こえる場合があるようです。
その場合、「遅延なし」を選択することで、ダブリの低減を行う、
もしくは思い切って「モニタリングしない」を選択することで、ダブリは無くなります。
ただし、自分が聞いている音と、他の演奏者が聞いている音にはダブリの分だけ遅延が発生しているので、
ご注意下さい。
以上です。